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映画と映画の音楽  by  M・I

音楽を気にしながら映画を観る、そんな雑感

2011.1.18 「最後の忠臣蔵」丸の内ピカデリー  

2011.1.18 「最後の忠臣蔵」丸の内ピカデリー  

 

慌てて飛び込んだので、メインタイトルの尻から。

大石の隠し子を育てる使命を受け、生き延びた下級侍・役所広司。熱演である。同じく後世に伝える為生き残った親友の侍・佐藤浩市、これも熱演。

音楽・加古隆。さて加古隆いかに?

マイナーお涙メロとメジャーの癒し系メロ、これが交互にこれでもかこれでもかと出てくる。これは監督のせいかもしれない。監督が勝手に編集で充てているのかもしれない。感情移入のところ必ず、待ってましたとばかりにメロ入る。

テレビならこれで良い。テレビは過剰に説明しなければならない。しかし映画は違う。この先回りした押し付けがましさ。

映画は最近めずらしい、ゆっくりしたテンポで進む。情感たっぷりの撮り方も良い。しかしそこにまったりとしたマイナーメロが被った時、テンポ感はさらに落ちる。のったりのったりである。何故音楽無しにして効果だけで凛とやらなかったのか。

百歩譲って加古Mそのままで、7~8箇所のMを削ったら、間違いなくすっきりする。

泣かせ処も明確になる。泣けそうなところ全部に音楽付けて泣かそうとする、この逆効果。

杉田さん、やっぱりテレビの人である。

役所良し、佐藤良し、新人の女の子良し、安田成美も久々で綺麗。ただ、お役目全うした役所に、16年間待っていましたと、襖開けて枕二つ並ぶ次の間を見せるカット、あれは必要? せっかくストイックに来たのに何故あそこだけ生臭くするの? 脚本の田中陽造のせい?

もっと爺さん婆さんを動員出来たのに。久々爺婆が安心して泣ける映画だったのに。

監督.杉田成道  音楽.加古隆