2012.1.26「源氏物語 千年の恋」日劇マリオン
監督・鶴橋康夫。期待していなかったが、その通りつまらなかった。
紫式部が「源氏」を書いたわけと、源氏のストーリーをWらせて、原作はきっと面白いのだと思う。高山由紀子自身がシナリオにも参加している。もともとはシナリオライター。
豪華なセット、貴重な場所でのロケ、煌びやかな役者、絢爛たる衣装。それらを台本に従いその通りにとって見事な紙芝居。映画としての躍動感は無し。
藤原道長の東山紀之、立ち姿が美しいもどこか品が無い。生田斗真、あの大作りの写楽顔には源氏の繊細さがない。それに比べて、六条御息所の田中麗奈、大人の役で熱演。中谷美紀は相変わらず、さすが。田部未華子はミスキャスト。
総じて役者、特に女優陣は頑張っているも、演出がダメだと映画はこうなってしまうものか。鶴橋監督に、これをどう描くか、の方針なし。無用なドアップも不快。
音楽・住友紀人。弦とPF、打楽器を多用。弦のアレンジは良い。当たり前の音楽付け。不要な所にもPfがソロでポロンポロン。音楽が無いと不安になってしまうTV屋の監督らしい。雅楽のPBは大掛かりで大変だったろうなと推察するも大した意味効果もない。
これが正月映画とは。