映画と映画の音楽  by  M・I

音楽を気にしながら映画を観る、そんな雑感

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020.12.18 「燃ゆる女の肖像」 日比谷シャンテ

2020.12.18 「燃ゆる女の肖像」 日比谷シャンテ 18世紀、女が自由に生きられなかった頃の、その運命を受け入れつつも、一瞬の自由の輝きを生きた二人の女の物語。 仏、ブルターニュ地方の孤島、貴族の娘の結婚は政略であり、それを推し進める手立て…

2020.08.07「はちどり」TOHOシネマズシャンテ

2020.08.07「はちどり」TOHOシネマズシャンテ 少女ウニ (パク・ジフ) が必死にアパートの鉄の扉を叩く。母を呼ぶ。しかし中からは何の反応もなく扉は開かない。少しして少女は踵を返して下の階へ降りて行く。カメラはそれを手持ちで背後から追う。…

2020.7.03「花のあとさき ムツばあさんの歩いた道」シネスイッチ銀座

2020.07.03 「花のあとさき ムツばあさんの歩いた道」シネスイッチ銀座 秩父市吉田太田部楢尾、群馬との県境、山の急斜面にへばりつく様に立つ今は住む者もいない10件たらずの民家、炭焼きと養蚕を生業とし、かつては100人からの人が住んでいた。それらが衰…

2020.7.02「コリーニ事件」新宿武蔵野館

2020. 7.02 「コリーニ事件」新宿武蔵野館 未読だが多分膨大な原作(フェルディナント・フォン・シーラッハ)なのだろう。それをよく纏めた脚本である。要点を残し、削りに削り、テンポ良い編集で、重いテーマを踏まえた良質なエンタメ映画に仕上げ…

2020.06.05 「アマルコルド」配信 (1973年)

2020.6.05 「アマルコルド」配信 (1973年) 綿毛が飛んで来ると春だ。北イタリアの小さな港町、15歳の思春期の少年、その名はフェリー二君ならぬチッタ(ブルーノ・ザニン)、頭の中はオッパイとお尻で一杯である。 春は、冬の女神の人形を火あぶりにする祭りか…

2020.03.03「1917 命をかけた伝令」新宿ピカデリー

2020.03.03 「1917 命をかけた伝令」新宿ピカデリー 第一次世界大戦は、未だ航空機が主力とはならない、地上戦が中心の最後の戦争だったといわれている。ドイツとフランスの間に作られた延々と続く両軍の塹壕、それを挟んでの戦い。空からの破壊兵…

2020.01.16「パラサイト」TOHOシネマズ日比谷

2020.01.16 「パラサイト」TOHOシネマズ日比谷 <ネタバレだらけ> 韓国映画喰わず嫌い、ポン・ジュノ全くの初心者。観て驚いた。圧倒的に面白い。口開いて観て面白く、後で考えさせる。エンタメにする力技、邦画は歯が立たず。 半地下に暮らすとい…

2020.02.03 「ジョジョ・ラビット」 日比谷シャンテ

2020.02.03 「ジョジョ・ラビット」日比谷シャンテ ビートルズの「抱きしめたい」ドイツ語バージョンがC.Iした時には度肝を抜かれた。 その歌を背景にはしゃぎまわるナチ少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)、記録映像でヒットラーに…

2020.02.06 「アイリッシュマン」シネリーブル池袋

2020.02.06 「アイリッシュマン」シネリーブル池袋 アイリッシュマンというタイトルからゴッドファーザーのアイリッシュ版かと思った。前に見たジョニー・デップの映画「ブラック・スキャンダル」(拙ブログ2016.2.9) がボストンを舞台にアイリッシ…

2020.01.26 M・I グランプリ2019

2020.01.26 M・Iグランプリ2019 2019年度は邦画28本、洋画15本、昨年同様これでグランプリを選ぶのは気が引けるのだが「2019私が見たもの」というカッコ付で強行することにいたします。 〇音楽賞 「蜜蜂と遠雷」音楽スタッフ 挿入曲「春と修羅…